【解説】血便がでた!それってヤバいの?!
2024/03/20
流山市、柏市、野田市のみなさんこんにちは。
流山市おおたかの森にある、21動物病院-おおたかの森- 院長の坂本です。
今回は血便について解説します。
血便とはどんな便か?
よく血便と認識されるとき、ウンチについてくる血液は鮮血(真っ赤な血)のことがほとんどです。
このとき出血部位は、大腸や肛門など出口に近い部位となります。
一方で、胃や小腸などから出血したときは、血液が消化されて真っ黒なウンチとして現れます。
今回はウンチに鮮血が付着していた場合について記載していきます。
血便の原因は?
上述した通り、大腸や肛門が傷ついているときに血便は出ます。以下のような原因が挙げられます。
- 大腸炎
- 大腸のできもの
- 寄生虫便が硬すぎる
- 肛門の出来物
- 止血異常
大腸のトラブルでは血便以外の症状として、粘液便(ゼリー状の便)、しぶり、頻回な排便を呈することが多いです。
血便が出たら深刻な状況なのか?
飼い主のみなさまが思っている以上に犬の血便は簡単に現れます。
特に下痢しているときは、1~2日の下痢でもすぐに現れます。なので、そこまで心配する必要はありません。
ただし次のような場合は早めに動物病院に相談してください。
- 下痢が数日たっても良くならない。
- 血液だけが大量に出る。
- 血便がずっと続く。
- 悪化してきた。
血便が出た時の検査は?
そのときの症状や程度によって必要な検査を選択します。よく行う検査を挙げておきます。
- 問診・身体検査
- 直腸検査
- 糞便検査
- 超音波検査
- X線検査
- 内視鏡検査
血便がでたときの治療は?
多くの場合では下痢と同時に血便がでるので、下痢の治療を行う。
- 止瀉剤
- 整腸剤
便が硬すぎて大腸や肛門が傷つく場合は
- 便軟化剤
- 瀉下剤
できものが見つかった場合はそれに応じて
- 外科手術
- ステロイド剤
- 免疫抑制剤
など。
動物病院を受診するときの注意点
できれば新しい便を持参していただけると助かります。
糞便検査はもちろん、便の臭い、硬さ、形、出血の程度を直接獣医が知ることができます。
容器は清潔なプラスチック容器やビニール袋で大丈夫です。
持参できなくても写真があれば助かります。
血便のまとめ