【解説】体表にできものができたらどうする?体表腫瘤について
2026/03/13
流山市、柏市、野田市のみなさんこんにちは。
流山市おおたかの森にある、21動物病院-おおたかの森-です。
今回は体表腫瘤について解説します。
※腫瘤(しゅりゅう)はできものを指し、中身の種類(良性腫瘍、悪性腫瘍、炎症、粉瘤など)に関わらず塊になっているものを指します。一方で腫瘍(しゅよう)とは遺伝子異常がおこり形を変えて無秩序に増殖したものです。
体にできものを見つけた!
身体を触っていたら、何かできものが触れた…。こんなときは自己判断せず、一度は動物病院を受診することをおすすめします。”できもの”といっても、その中身は様々です。例えば以下のものがあります。
- 腫瘍(良性/悪性)
- 炎症
- いわゆる粉瘤
- ヘルニア(臍ヘルニア、鼠径ヘルニア、会陰ヘルニアなど)
見た目や触り心地だけでこの区別を行うのは不可能です。犬種・年齢・発生部位などからコレかも…と可能性をお話することはできますが、区別をするためには細胞診もしくは組織診という検査が必要です。
細胞診とは
細胞診はできものに注射針を刺し、その一部の細胞を採取して調べる検査です。あまりにできものが小さいと実施が難しいことがあります。
細胞診は簡単に実施でき、動物への負担が少ないのがメリットですが、細胞そのものは観察できても構造は観察できないため、はっきりと診断を下せることは少ないです。特徴的な一部の腫瘍などでは診断がつけられることもあります。
細胞診はどちらかというとザックリと腫瘍か炎症かその他なのかを判断して、治療方針(摘出の範囲、内科的か外科的かなど)を決めるための検査となります。
組織診とは
組織診はできものの一部ないし全部を塊ごと摘出して調べる検査です。
多くの動物病院では摘出した後、専門の検査会社に外注することがほとんどです。採る範囲が広いため、局所麻酔や全身麻酔が必要になります。
細胞診に比べると侵襲性が高いですが、代わりに殆どの場合でハッキリと診断がつけられます。摘出後に取り切れているかどうかの判断や、腫瘍の診断が必要な場合は組織診を行います。
お家ではここをチェック
受診時に「しばらく経過観察しましょう」となったら、よく注意しておくポイントがいくつかあります。
大きさ
一般的には腫瘍であれば悪性度が高いほど急速増大傾向にあるとされています(あくまで傾向です)。したがって見ている内にみるみる大きくなっていく場合は早期の対応が必要です。
良性腫瘍でも増大はしていきますし、いわゆる粉瘤などでも内容物が蓄積してきたり、炎症が起きると増大はするので注意が必要です。
日常的に触っていると変化がわかりにくく、いつの間にか大きくなっている場合もあるので、できれば定規などで大きさを測定して記録しましょう。
色合い
前は皮膚と同じ色だったのに、赤くなってきた、黒くなってきたなどは注意が必要です。
赤くなってきた場合は炎症が起きていたり、一部の腫瘍は状況により赤くなることがあります。肥満細胞腫ではダリエ徴候といい、刺激を受けるとヒスタミンの放出により赤くなることがあるので注意が必要です。
肥満細胞腫についてはこちらの記事をご覧ください。
自分で気にしているか
本人(本動物)がそのできものを気にして舐める、囓る、掻くなどする場合では、それにより出血、感染するため早期の対応が必要です。
自壊していないか
できものが大きくなってくると、空気を入れすぎた風船が破裂するように、自壊(表面が破裂して内容物が出る)して出血したり、感染を起こすことがあります。生活の質(QOL)も下がりますし、管理も大変になるため、早期の対応が必要です。
こんなできものはお早めに
上述した急速増大する、色が変化してきた、本人が気にする、自壊したなどはもちろん早めに摘出したほうが良いでしょう。
四肢(前足や後ろ足)や顔にできたできものは早めに摘出するのが良いです。こちらは早めに診断をつけて今後の対策を考えたり、特に四肢は皮膚のゆとりがないため小さい内に摘出したほうが皮膚欠損が少なく、術創も小さくなるからです。
悪性腫瘍を疑う場合は転移のリスクもあるので、早く摘出したほうが転移の可能性は下げられます。
当院ではエビデンスを元に検査・診断・治療を行っています。
体表腫瘤について不明点やご相談があれば、当院までお電話もしくはLINEにてお問い合わせください。
21動物病院-おおたかの森-
千葉県流山市おおたかの森北2-50-1 GRANDIS 1階
TEL: 04-7157-2105
Web予約: https://wonder-cloud.jp/hospitals/21ah_nagareyama/reservationsonder
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執筆:獣医師 院長 坂本




