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    BLOGブログ

    【解説】赤いシコリができた!犬の皮膚組織球腫について

    2025/08/27

    流山市、柏市、野田市のみなさんこんにちは。

    流山市おおたかの森にある、21動物病院-おおたかの森-です。

     

    今回は、犬の皮膚組織球腫について解説します。

     

     

    犬の皮膚組織球腫とは

    犬の皮膚組織球腫(Canine Cutaneous Histiocytoma, CCH)は、組織球増殖性疾患の一つで、犬の全皮膚腫瘍の3~14%を占める良性腫瘍です。若齢犬に好発し、急激に成長して1~4週間で急激に赤いシコリを形成し、多くは3カ月以内に自然退縮します。本疾患は皮膚の樹状細胞(ランゲルハンス細胞)が由来ですが、まれに再発してランゲルハンス細胞組織球症として全身性に播種することがあります。

    また、猫には皮膚組織球腫は発症しないとされています。

     

    組織球とは・・・

    組織球は、血管から皮膚組織へ遊走した単球です。異物に対する貪食作用のあるマクロファージ(貪食細胞)やリンパ球への抗原提示作用をもつ樹状細胞に分化し、免疫、炎症、組織の恒常性維持に重要な役割を果たします。

     

     

    犬の皮膚組織球腫の症状

    3歳以下で発症することが多く、皮膚表面に赤いシコリができるのが特徴です。急激に成長しますが、3㎝を超えることは稀で、ほとんどが1~2㎝程度かそれ以下の大きさです。身体のどの部位でも発生しますが、特に下顎・口唇、鼻先、耳などの頭部四肢に多くみられます。痒みや痛みはないとされています。

     

    病変の特徴として、

    • ほとんどが1~2㎝程度かそれ以下の大きさ
    • ドーム状またはボタン状の腫瘤
    • 赤色~赤褐色(血管が豊富なため)
    • 病変部分の脱毛
    • 正常な皮膚との境界が明瞭
    • 単発性(まれに多発性)
    • 弾性で柔らかい
    • 可動性
    • 潰瘍 など

     

    皮膚が赤くなる病気についてのブログ記事はこちらからご覧ください。

    【解説】痒みがとまらない!犬のアトピー性皮膚炎について

    【解説】ベタベタ皮膚に多い!赤い!痒い!マラセチア皮膚炎について

    【解説】犬に多い皮膚病!膿皮症について

     

     

    犬の皮膚組織球腫の原因

    遺伝的な要因が考えられており、ボクサーダックスフンド、シーズー、ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバーなどで多い傾向があります。

     

     

    犬の皮膚組織球腫の検査・診断

    身体検査

    シコリの大きさや形状、硬さなどを観察します。

     

    細胞診

    病変部に針吸引による生検を行い、顕微鏡で組織球細胞の有無を観察します。細胞診は、皮膚組織球腫と診断するのに有効な方法です。

     

    病理組織検査

    細胞診だけでは判断が難しい場合や、リンパ腫や肥満細胞腫などの他の悪性腫瘍やランゲルハンス細胞組織球症との鑑別のために、病変部の一部または全部を切除して病理組織検査をします。

     

    リンパ腫や肥満細胞腫についてのブログ記事はこちらからご覧ください。

    【解説】首や膝裏が腫れてる!犬のリンパ腫について

    【解説】皮膚にシコリができた!犬の肥満細胞腫について

     

     

    犬の皮膚組織球腫の治療

    経過観察

    皮膚組織球腫は良性腫瘍であり、ほとんどは発症後1~3か月以内に自然退縮するため、治療せず経過観察にすることが多いです。自然退縮の現象は、免疫細胞であるTリンパ球の浸潤により腫瘍組織が壊死するといった抗腫瘍免疫によるものと考えられています。

     

    外科療法

    ほとんどは経過観察で自然退縮しますが、なかなか自然退縮しなかったり、病変が出血や細菌感染をしていたり、早期の治癒や確定診断が求められる場合などは、外科切除が適応になる場合があります。手術は麻酔や鎮静をかけて行われ、切除した組織は病理組織検査を行います。切除してしまえば、再発率は低く、他の部位に発生することもまれです。

     

    薬物療法

    必要に応じて抗生剤などの薬物を用いますが、投薬せずに自然退縮を待つことがほとんどです。

     

     

    犬の皮膚組織球腫の予防

    この疾患に対する予防方法ははっきりとわかっていません。ただ、リンパ球などの免疫系が関与していると考えられていることから、免疫を下げないような生活習慣や環境づくりが予防につながるとされています。

    • 適度な運動:毎日の散歩で心身共にストレス向上
    • 栄養バランス:適量でバランスのとれたフード
    • スキンケア:ブラッシングやシャンプーなどで日常的なスキンケア
    • 健康チェック:スキンシップなどを利用して、皮膚トラブルの確認
    • 定期的な健康診断で早期発見へ

     

     

    さいごに

    犬の皮膚組織球腫は良性腫瘍のため、ほとんどが自然退縮して治癒できる疾患です。病変の多くは1~2cm程度のシコリですが、悪性腫瘍である肥満細胞腫によく似ているため、診断するためには検査が必要です。毎日の健康管理を行い、気になるような症状があればお気軽にご相談ください。

     

     


    当院ではエビデンスを元に検査・診断・治療を行っています。

    犬の皮膚組織球腫について不明点やご相談があれば、当院までお電話もしくはLINEにてお問い合わせください。

     

    21動物病院-おおたかの森-

    千葉県流山市おおたかの森北2-50-1 GRANDIS 1階

    TEL: 04-7157-2105

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    執筆:獣医師 一色

    監修:獣医師 院長 坂本