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    【解説】夏場に多い!嘔吐と下痢!犬と猫の食中毒について

    2025/07/18

    流山市、柏市、野田市のみなさんこんにちは。

    流山市おおたかの森にある、21動物病院-おおたかの森-です。

     

    今回は、高温多湿の時期に多い食中毒について解説します。

     

     

    食中毒とは

    食中毒は、細菌やカビ、毒物などを摂取することで、嘔吐下痢、発熱などの症状が出る病気です。一年中発生しますが、梅雨や暑い時期は特に多くみられます。この時期に多くなるのは、高温多湿の環境で細菌やカビなどが活発に増え、食材が傷みやすくなるためです。

     

     

    食中毒の原因と症状

    食中毒を起こす原因は様々ですが、多くは腐ったフード有害な食材によります。症状は嘔吐下痢が多く、発熱や痙攣(けいれん)、よだれ、泡を吐く、などもみられることがあります。

     

    原因として、病原体、自然毒、人間の食べ物の3種類に大別されます。

    1.病原体による食中毒

    細菌、ウイルス、カビなどで汚染された食べ物や水を摂取することで、食中毒を起こします。幼齢や高齢、基礎疾患があり免疫低下している場合は、病原体が少なくても重症化しやすいため注意が必要です。

     

    【原因】サルモネラ菌、カンピロバクター菌、大腸菌、クロストリジウム菌、レプトスピラ菌、パルボウイルス、ジステンパーウイルスなどがあります。傷んだフードや食べかけのフード、落ちていた食べ物などが原因となることが多いです。

     

    【症状】嘔吐、下痢、食欲不振、発熱、元気衰退などが現れます。重症化すると、脱水症状やけいれんを起こすこともあります。潜伏期間は、原因となる病原体によって様々で、数時間から数日と幅があります。

     

    2.自然毒による食中毒

    毒性のある動植物やキノコを摂取することで起こる食中毒です。食べるだけではなく、触れても皮膚にカブレを起こすものがあります。

     

    【原因】観葉植物、ヒキガエルの毒、毒ヘビ、ドクゼリ、朝顔(種)、アマリリス(球根)、ユリ、スイセン(球根)、スズラン、つつじ、アセビ、ジギタリス、ヒガンバナ、ジャスミン(葉)、ツタ(根)、イチイ(果実を除く)、シクラメン(根)、キキョウ(根)、ポインセチア(葉と茎)、タマゴテングタケなどがあります。

     

    【症状】嘔吐、下痢が中心で、けいれん、呼吸困難、皮膚カブレなどが現れます。症状の発現は、直後~数時間後と毒の種類によって異なります。

     

     

     

    3.人間の食べ物による食中毒

    人間の食べるものの中には、犬や猫にとっては中毒を起こすものがあります。代表的な原因食材には、チョコレート、玉ねぎ、ぶどうなどがあり、食べた量や体質によって症状が異なります。

     

    ネギ類(タマネギ、ネギ、ニラ、ニンニク、らっきょう、エシャロットなど)

    ネギ類に含まれる有機チオ硫酸化合物によって、赤血球を破壊し溶血性貧血を起こします。摂取48時間以降に、貧血や黄疸、血尿、下痢、嘔吐などが現れます。中毒量は、犬で体重 1 kgあたりタマネギ15 g以上、ニンニク10 g以上、猫では体重 1 kgあたりタマネギ5 g以上、ニンニク1 g以上とされていますが、個体差があります。

     

    チョコレート

    チョコレートに含まれるテオブロミンにより、24~48時間後に嘔吐や下痢、多尿、興奮、呼吸速迫、けいれんなどの神経症状がでます。中毒性が高いため、最悪の場合は命に関わることもあります。テオブロミンの中毒量は、犬猫ともに体重 1 kgあたり約20 mg以上とされていますが、あくまで目安のため個体差があります。また、チョコレートのカカオ含有量によっては少量でも危険なことがあります。

     

    カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーラ、チョコレートなど)

    カフェインにより、1~2時間後に興奮や不整脈、嘔吐などの症状を引き起こし、命に関わることがあります。犬は体重1 kgあたり20 mg以上で中毒症状が出て、100~200 mg(コーヒーカップ約1杯分)で命に関わります。猫では体重1 kgあたり中毒量は15~20 mg以上、致死量は150 mg以上とされています。少量でも危険なので、絶対にあげないでください

     

    ぶどう、レーズン、マスカットなど

    ぶどうなどに含まれる酒石酸により、数時間~数日後に嘔吐や下痢、脱水症状、さらに乏尿、腎障害を引き起こす可能性があります。中毒量は、犬で体重 1 kgあたりぶどう約20 g以上、レーズン約3~10 g以上、猫では体重 1 kgあたりぶどう約10~30 g以上といわれていますが、個体差があります。舐めても危険なため、絶対にあげないでください。

     

    キシリトール

    ガムや飴、歯磨き粉などに含まれる人工甘味料キシリトールにより、低血糖、意識障害、肝障害などを起こす可能性があります。吸収力が高いため、摂取後約30分で血液に到達し症状を引き起こすとされています。中毒量は、犬は体重 1 kgあたり約30~100 mg以上、猫では体重 1 kgあたり約100 mg以上とされています。

     

    アボカド

    アボカドに含まれるペルシンにより、痙攣や呼吸困難を引き起こすことがあります。中毒量は個体差があるため、犬も猫も今のところわかっていません。また、アボカドが含まれる加工食品や化粧品などは市販されているため、誤飲させないように気を付けましょう。さらに、大きい種が胃腸につまる恐れがあること、アボカドによるアレルギー反応にも注意が必要です。

     

    その他の食材

    生の魚介類、アルコール、牛乳なども犬猫には有害な食材です。また、犬と猫では生理機能が異なることがあるため、犬が猫用フード、猫が犬用フードを食べると有害になることがあります。

     

    4.その他の食中毒(中毒)

    食材でないものを誤飲することで、嘔吐、下痢、興奮、よだれ、虚脱、皮膚のただれなどの症状がでることがあります。誤飲しやすいものには、次のようなものがあります。

     

    • 保冷剤:エチレングリコール(昔の固まらないタイプ)
    • 漂白剤:塩素系漂白剤(強アルカリ)
    • 乾燥材:生石灰(酸化カルシウム)
    • たばこ:ニコチン(吸い殻の入った水も危険!)
    • ゴキブリ駆除剤:ホウ酸
    • 除草剤、殺虫剤:有機リン系、カーバメイト
    • 人間用の医薬品:アスピリン、アセトアミノフェン(猫)

     

    また、犬と猫では生理機能が異なることがあるため、フードと同様に医薬品や予防薬などの製品もそれぞれに合ったものを正しく使いましょう。

     

    嘔吐と下痢、痙攣についてのブログ記事はこちらからご覧ください。

    【解説】ずっと続く嘔吐、下痢。それって慢性腸症?

    【解説】痙攣が起きた!手がピクピクしてる!てんかん発作について

    【解説】痙攣(けいれん)が起きたらどうしたらいい?

     

     

    食中毒の治療

    症状に応じて、適切な治療を行います。

    • 嘔吐や下痢を起こした場合は、脱水を防ぐために輸液を行います。消化管を休ませるため、落ち着くまで絶食させることもあります。
    • 毒物や異物を摂取した場合は、胃で確認できる4~5時間は催吐処置胃洗浄を行う他、解毒剤があればそれも使用することがあります。それ以降は、腸に流れている可能性があるため開腹手術になることがあります。
    • ネギ類を摂取し重度な貧血がある場合は、輸血を行います。

     

     

    食中毒の予防

    食中毒を防ぐために、日頃からのフード管理と環境管理が大切です。

     

    家庭内でできる食中毒の予防

    • フードや飲み水を放置するのは避けましょう。特に、保存料が無添加のフードは傷みやすいです。
    • フードは、直射日光を避けて涼しい場所で保管しましょう。
    • 開封したら密閉容器に保管し、できるだけ早く(できれば1カ月以内)使い切りましょう。
    • 食器や水飲み皿は、食事ごとに洗剤でしっかり洗い、清潔を保ちましょう。洗うときは、スポンジを人用と分け、猫が苦手な柑橘系の香りの洗剤は避けましょう。自動給水器や自動給餌器も清潔に保てるよう、定期的にメンテナンスをしましょう。
    • 犬や猫が誤って食べてしまわないよう、残飯の処理方法やキッチンに立ち入りできないよう調理環境を見直しましょう。
    • 手作りフードを準備する際は、食材をよく洗浄し、生で与えずに十分に加熱しましょう。
    • 手作りしたフードをすぐ与えないときは、冷蔵庫で保存しましょう(保存目安:2~3日程度)。

     

    犬の散歩中での食中毒(・中毒)の予防

    • 必ずリードをつけて、落ちているものや有害な植物には触れないように注意しましょう。
    • 犬の周囲に有害となりそうなものがないか、常に注意しましょう。
    • 畑や空き地など農薬や除草剤が使われている場所は、できるだけ近寄らないようにしましょう。

     

     

    環境管理としての食中毒の予防

    • 部屋の掃除やこまめな換気をして、湿気がこもらないようにしましょう。
    • トイレが室内にある場合は、こまめに掃除をして常に清潔に保ちましょう。お手入れのあとは、石鹸で手を洗い消毒をしましょう。
    • スイセンやスズランなど有害となる植物があれば、鉢を移動させたり囲いをするなどして近づけさせないよう工夫しましょう。
    • どのような食品や動植物が食中毒の原因になるかについて、知っておくようにしましょう。知識があれば避けることができます。

     

     

    さいごに

    食中毒は、様々な原因で発生します。日頃からフードの管理や生活環境の見直しなどで予防できることは多くあります。もし害になるものを食べてしまったり、それによる体調の異変を感じたら、早めに受診するようにしてください。

     

     


    当院ではエビデンスを元に検査・診断・治療を行っています。

    食中毒について不明点やご相談があれば、当院までお電話もしくはLINEにてお問い合わせください。

     

    21動物病院-おおたかの森-

    千葉県流山市おおたかの森北2-50-1 GRANDIS 1階

    TEL: 04-7157-2105

    Web予約: https://wonder-cloud.jp/hospitals/21ah_nagareyama/reservationsonder

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    執筆:獣医師 一色

    監修:獣医師 院長 坂本