【解説】目が白い!でも病気じゃない?核硬化症について
2025/06/02
流山市、柏市、野田市のみなさんこんにちは。
流山市おおたかの森にある、21動物病院-おおたかの森-です。
今回は、犬と猫の核硬化症について解説します。
核硬化症とは
目が白くなる現象に、核硬化症という症状があります。見た目は白内障と似ていますが、病気ではありません。加齢性の変化による老化現象の一つです。
核硬化症の原因
核硬化症の原因は、老化によるものです。眼球にある水晶体は、外からの光を網膜に映すレンズの役割をしています。物を見るためには、水晶体の透明性を維持することが大切です。シニアになってくると、水晶体の構造の一つである水晶体線維細胞が線維化して中央に向かって凝集していき、水晶体の中心部にある水晶体核が周りから圧迫されて、変性して硬くなってしまいます。ただ、光は眼球内を通過できるため、視覚が障害されることはほとんどありません。

核硬化症の症状
目は、青味を帯びて白っぽくなります。視力の障害が出にくいため、気づきにくいです。視力に障害が出ている場合は白内障など他の疾患にかかっているか、あるいは併発していることが多いです。
好発する犬種や猫種はなく、どの犬や猫にも起こります。発症する年齢は、犬では大型犬は約7歳から、小型犬では約12歳から見られます。猫では12歳以上で多くみられます。
核硬化症と白内障の違いは?
核硬化症は目が白いことで白内障と似ていますが、具体的にはどのような違いがあるのか比べてみましょう。
| 核硬化症 | 白内障 | |
| 白濁する場所 | 水晶体核 | 水晶体の一部~大部分 |
| 発症年齢 | シニアに入る頃から | 若齢から老齢まで |
| 好発犬種・猫種 | なし(全ての犬種・猫種) | あり |
| 進行速度 | ゆっくり | 比較的早い |
| 視力への影響 | ほとんどなし | あり、場合によっては失明も |
| 治療の必要性 | なし | あり(点眼、内服、手術) |
| 合併症 | なし | あり(ぶどう膜炎、緑内障など) |
核硬化症の検査と診断
問診、身体検査、血液検査、尿検査など全身状態を確認します。高齢期での受診となると何らかの異常が出てくる可能性が高くなるので、目の他にも問題がないかを確認します。
また、眼科検査として涙液検査や眼圧検査などを行います。この中で、白内障との鑑別のために行うのが細隙灯(スリットランプ)検査です。
細隙灯(スリットランプ)検査
この検査は、眼の構造を観察するために行います。白内障に限らず、角膜、前房、水晶体、硝子体、網膜に病気がある場合でも目が白く見えることがあるため、それらの状態も詳しく調べます。また、検査をして核硬化症だけの場合もあれば、白内障や緑内障などの眼疾患を併発していることがあります。
核硬化症の治療
視力への影響がほとんどないため、治療はせず経過観察となります。
核硬化症の予防
この症状は、加齢による現象のため予防方法はありません。日頃から眼の状態に気を付けていただき、目が白く濁ってきたり異常を感じるようなしぐさや行動がみられたら、なるべく早く受診するようにしてください。核硬化症だけではなく、眼疾患を併発していることもあります。また、異常はなくても、好発年齢が近づいてきたら定期的に眼の検査を受けるようにしましょう。
さいごに
高齢期になると、様々な疾患や症状が出てきやすくなります。毎日が安心して穏やかに暮らすために、日頃から様子に気を配るようにして、何か気になることがあればすぐ受診するようにしましょう。
眼の病気に関連した過去のブログ記事は、こちらからご覧ください。
【解説】目が白くなった!モノにぶつかるようになった!犬と猫の白内障について
https://otaka.21ah.jp/_cms/1148/
【解説】目が大きくなる!失明の危険がある!犬と猫の緑内障について
https://otaka.21ah.jp/_cms/1072/
当院ではエビデンスを元に検査・診断・治療を行っています。
核硬化症について不明点やご相談があれば、当院までお電話もしくはLINEにてお問い合わせください。
21動物病院-おおたかの森-
千葉県流山市おおたかの森北2-50-1 GRANDIS 1階
TEL: 04-7157-2105
Web予約: https://wonder-cloud.jp/hospitals/21ah_nagareyama/reservationsonder
LINE: @092jvjfm
執筆:獣医師 一色
監修:獣医師 院長 坂本




